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伝説の7大投資家(フィリップ・フィッシャー編)

こんにちは。

かいです。


今回も、「伝説の7大投資家」を読んで参考になったところを箇条書きにしてまとめたものを紹介します。

伝説の7大投資家 リバモア・ソロス・ロジャーズ・フィッシャー・リンチ・バフェット・グレアム (角川新書)







フィリップ・フィッシャー

数字だけで投資先を選ぶグレアムに対して、数字だけではなく将来の成長性や競争力を重視する「成長株投資」の創始者。バフェットのもう一人の師である。




バフェットやグレアムも言っているように企業の「価値」と「価格」は必ずしもイコールとは限らない。


バフェットやグレアムの流儀は「投資とは企業の一部を所有すること」


「価格」よりも「価値」に重きを置いて、実際の価値よりも価格がはるかに低い、


つまり
「お買い得」の時に投資をしてできるだけ長く「所有する」ことだが、フィッシャーも同様である。


「大きな利益を得るためには、忍耐が必要ということである。株価に何が起こるかを予想する方が、それがいつ起こるかを予想するよりも簡単だからだ」


「株式市場がみんなを欺こうとする性質を持っているということだ。みんながしていることにつられて同じことをしてしまえば、たいていはまったく間違っているのである。」


大切なのは正しい原則を知ることであり、そうすればきっと大きなチャンスをつかむことができるというのがフィッシャーの考え方。




フィッシャーの投資方法
「10年、20年で株価が20倍、30倍になるような成長力のある少数の企業の株を見つけ出し、それが驚くほど値上がりするまで長期間、ほぼ永久に持ち続ける」



フィッシャーは最も多い時期でも30銘柄ほどしか保有していないように、とことん絞り込んだ「超成長株」にしか投資をしていない。
こうした超成長株を発見し、そして長く持ち続けられれば人は誰でも驚くほどの利益を手にできるというのがフィッシャーの考え方。


大切なのは日々株価の動きを追いながら、頻繁に売り買いをすることではなく、真に成長し続ける企業をしっかりと選び抜き、どんなときにもしっかりと持ち続けることである。


フィッシャーの言う成長株を見つけるためには、部屋に籠って資料を漁るだけでは無理がある。


財務統計分析を使ってできることといえば、かなりの労力を注いだあげくに、
現在は割安だと判断できる銘柄を見つけ出すくらいのことでしかない。


投資家は超がつくほどの成長株を見つけたいなら、部屋にこもって数字を見ているだけではなく、外に出て積極的に自分の目で見て、自分の耳で話を聞かなければならないというのがフィッシャーの考え方だが、どちらの道を選ぶかは投資家次第なのである。


フィッシャーももちろん「数字」の大切さは否定していないし、こうした数字を分析する必要も十分理解している。しかし、その一方で「書かれていた数字がすべてではない」とも考えていた。


今の時代、私たちの周りには山のように情報があふれているが、大切なのは情報の量や細かさではなく、手に入れた情報が十分に信頼できるかどうかを考えることなのだろう。


フィッシャーの最大の関心はいつも「過去」よりも「未来」にあった。




フィッシャー曰く、理論株価を算出することは、「愚かなやり方」「危険なやり方」と力を込めて言っている。


「投資家にとって意味を持つのは過去五年間ではなく、今後五年間の利益だということを忘れてはならない」


大切なのは「過去の数字」以上にその企業が未来に向かってどんな戦略を持ち、どんな研究開発を行い、その市場がどんな可能性を秘めているかである。


「われわれが支配下に置かなければならないのは過去ではなく未来」


今後数年の間にその企業が何をしようとしているのかを知ることこそが株式投資では大切だ。


フィッシャーが成長企業に投資する理由は「安いから」ではなく、「成長によって大きな利益を約束してくれる」からだ。


企業が成長し続けるためには優れた経営力や強い営業力、卓越した研究開発力などたくさんの要素が欠かせない。こうしたものがあって初めて企業は成長し続けることができるわけだが、こうした企業であっても毎年、増収増益を続けていくことができるとは限らない。


企業の成長は1年単位で見るのではなく、
たとえば5~6年をひとつの単位として判断するべき。


だからこそ、フィッシャーがいうように投資には「忍耐」が必要なのである。


フィッシャー流の投資には聞き込みが欠かせない。
その企業に投資をするうえで必要なすべての知識のうち少なくとも50%を集めるまでは、決して経営者を訪れるべきではない。


経営者に限ったことではないが、ビジネスの話をする際に相手が「話をするに足りる人間」かどうかは大きな差になって表れる。




フィッシャーの投資原則

分散投資の否定

保有期間は永遠に

大切なのは自分がよく理解している、優良な会社を選んで投資することであり、そうした会社は大きな利益をもたらしてくれるのに対し、よく分からない何十もの会社への投資はリスクが高く、かつさしたる利益も生んではくれない。


たくさんの籠やたくさんの卵を持っていれば安心というわけではない。その卵が何の卵か知らないまま抱え込むことほど不安なことはない。投資で最も大切なのは何の卵で、何が生まれ、どう育つかをしっかり理解したうえで卵を買うことなのである。


フィッシャーが株を売る理由は3つしかない。
① 投資対象を選択する時点で判断が誤っていた。
② 当初は優れていた会社であったものが時の経過とともにかつての輝きを失う
③ もっと有望な株に乗り換える

しっかりとした準備を経て購入した株がともにしっかりと成長し続けているとすれば、その株を売る理由はごく稀にしかない、というのがフィッシャーの考え方。


「正しく選び抜いて買った株には、売り時などほぼ存在しない」


「一見したところ最も危険に思える道こそが実は最も安全な道であるのです。最も危険に見える安全な道とは、つまり投資を続けることです。」


大切なのは景気動向など関係なしに、「この会社は安全なのだ」「この会社は今後も成長していくことができる」という確信が持てるかどうかだ。


確信なき挑戦は単なる無謀だが、
確信があれば人は自信を持って前に進むことができる。


フィッシャー流の投資には「確信」が欠かせない。


フィッシャー流の投資は短期売買をするというものではない。本当に優れた成長企業ほんの数社に投資して、可能な限り長く持ち続けようというものだ。但し、それほどの企業を「自分で選ぶ」ためにはそれなりの労力が欠かせない。「成功には10%のインスピレーションと90%のパースピレーションが必要だ。」



※「パースピレーション」とは、汗をかくほど努力すること。

 

お金持ちではあったが、「お金を無駄にする」ことが大嫌いだった。




フィッシャー流超成長株を見つけるための15のポイント
① その会社の製品やサービスには十分な市場があり、売り上げの大きな伸びが数年以上にわたって期待できるか。
② その会社の経営陣は現在魅力のある製品ラインの成長性が衰えても、引き続き製品開発や製造過程改善を行って、可能な限り売り上げを増やしていく決意を持っているか。
③ その会社の規模と比較して効率的な研究開発を行っているか。
④ その会社には平均以上の販売体制があるか。
⑤ その会社は高い利益率を得ているか。
⑥ その会社は利益率を維持し、向上させるために何をしているか。
⑦ その会社の労使関係は良好か。
⑧ その会社は幹部との良い関係を築いているか。
⑨ その会社は経営を担う人材を育てているか。
⑩ その会社はコスト分析と会計管理をきちんと行っているか。
⑪ その会社には同業他社よりも優れている可能性を示唆する業界特有の要素があるか。
⑫ その会社は長期的な利益を見据えているか。
⑬ 近い将来、その会社が成長するために株式発行による資金調達をした場合、株主の利益が希薄化されないか。
⑭ その会社の経営陣は好調な時は投資家に会社の状況を饒舌い語るのに、問題が起こったり期待が外れたりすると無口になっていないか。
⑮ その会社の経営陣は本当に誠実か。




15のポイントはいずれも重要なものだが、特に15番目の「経営陣の誠実さ」は重要で、もしこの点で疑問符がつくようなら、他のポイントの評価がどれほど高くても、投資すべきではないというのがフィッシャーの考え方。


以上です。


フィッシャーの考え方は、超成長株を見つけるうえで効果を発揮しそうですね。


やはり長期投資では、その会社の本質を見抜き成長を予測することが重要なので、フィッシャーの考え方は非常に参考になりました。


次回は、ジョージ・ソロスについて紹介したいと思います。

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